2006年11月25日、福岡県北九州市において「第2回 学校教育再興フォーラム 福岡大会」が開催されました。文部科学省新教育システム開発プログラム参加事業でもあるこの大会は、「教師に求められる『力量』とは何か?」というテーマのもと行われました。こちらでは内容をご報告します。
土作彰氏 | 菊池省三氏 | 深沢久氏 | 上條晴夫氏 | 杉淵鉄良氏 | 横山験也先生 | 緒方茂先生 | 桑原健介先生 | 堀衣世先生 | 高木克明先生
第1講座 土作彰氏 「ミニネタは授業成立の基礎技術」
講座内容
にごらせた水槽に夕焼けをつくりだしてみたり?シャーペンの芯を発光させてみたり、各所にちりばめられた「ミニネタ」によって、授業がワクワクでいっぱいのものに大変身!子供たちの興味・関心を一気に惹きつける「ミニネタ」を見せてくれました。 心くすぐられる、そんな言葉がぴったりなこの実践に、会場からは「おー!!」といった声が何度もあがりました。
学生からのコメント
朝早くから集まった来場者の眠気も次々と繰り出される「ミニネタ」によって吹っ飛んでしまったようでした!もちろん僕の眠気もですが…(笑)子どもたちを「ミニネタ」で惹きつけておいてからその背景知識までもしっかり教えるという土作先生の実践は、本当に勉強になりました。
第2講座 菊池省三氏 「学級を変えるコミュニケーション指導」
講座内容
『コミュニケーション』をキーワードとした、小学校6年生の一年間にも及ぶ学びの実践を紹介。?テレビ番組やデパートの受付お姉さんなど、身近なものを題材に「伝える・聞く・話す」とは何なのか、子ども達自らが調べ、要点を抽出し、体系化していきました。最終的には、一年間の研究を一冊の本にまとめ、全国で出版するに至りました。
つくった本の内容もさることながら、1年間で見違えるほどの成長を遂げた子どもたちが、自分たちの行ってきたことを人前で堂々と話している姿は、この実践の秀逸さをなによりも物語っていました。
学生からのコメント
最初に菊池先生のクラスの1年間密着取材のVTRを見た時は、正直びっくりしました。子どもたちが自分自身で調べたコミュニケーションが上手になる方法を生き生きと話しているのをみて、自分のコミュニケーションに対する認識の甘さを痛感してしまいました…。負けないように頑張ります!
第3講座 深沢久氏 「鍛え・育てる ~教師の持つべき『哲学』?」
講座内容
教育に必要な技、その土台となる哲学の部分を、実例を交えて多数紹介しました。その中でも、価値観が多様化する社会において、みなが共有する土台をつくるための道徳教育の構築を語るその姿は大変印象的でした。目の前の子どものことはもちろん、日本の未来までも見据えた教育哲学。あつい深澤節も炸裂!経験に裏打ちされた説得力あふれるその言葉に、深くうなずいている人も多数見受けられました。
学生からのコメント
教職課程を取っている自分が大学の授業で一番学べないものは、「現場の教師のアツい理念」だと思っています。深沢先生のお話は「教師」という仕事に掛ける思いと言うのが僕の心にストレートに伝わってきました。
第4講座 上條晴夫氏 「授業を変える ~参加型学習のヒント~」
講座内容
現在、教育現場では授業が成立しない「学級崩壊」の問題が取りざたされています。このようなクラスの担任の教諭は、若手が多いと思われるかもしれませんが、「ベテラン」と言われる先生のクラスで起こることも少なくはありません。そのような学級崩壊を引き起こさないための方策として、江戸時代の「寺子屋」にまで遡って考える必要性を講演してくださいました。
学生からのコメント
僕が小学生のころは、やはりほとんど一斉授業で大変退屈だったのですが、学級会のような参加型授業は、大変面白く積極的に授業に関りたいと思っていました。生徒の学習への積極性を育てる「参加型学習」。こんな授業を受けたかったです。
第5講座 杉淵鉄良 「国語授業で育てる ~教師の持つべき『上達論』~」
講座内容
杉淵先生の数ある実践の中で今回は「音読」というテーマに絞って、「スイミー」の模擬授業を披露してくださいました。場面ごとによって声の出し方・大きさを工夫することで表現技術を磨き、みんなと声を合わせることによって集団行動をする力を育みます。会場全体をまきこんだ音読指導によって、参加者の方々も驚くほど音読が上達していました。参加者の方々の楽しそうな表情が非常に印象的でした。
学生からのコメント
授業の実践を見せて頂けたので杉淵先生の指導力の凄みが良く伝わってきました。杉淵先生の語り口に引き込まれていく参加者の目を見れば、杉淵学級がどのぐらい充実しているかが、語らずとも伝わってきました!
第6講座 横山験也先生 「『元気になっちゃう!算数』で算数大変革!」
講座内容
最終講座となった第6講座は横山験也先生がご講演くださいました。普段あまり面白くない算数の授業で子供たちに「驚き」と「感動」を与えたいという思いから、教育ソフトを開発しているそうです。ソフトの面白さだけでなく、横山先生の軽快なトークもあいまって会場から笑いが途絶えることはありませんでした。来場者の方々も横山先生から元気を貰ったようでした。
学生からのコメント
個人的に横山先生の講座を見させて頂いたのは今回で2回目でした。こんな先生がいたら自分も算数を好きになっていたかもしれません。ぜひみなさんにこのソフトを体験してもらいたいです。
教育オーディション
【司会進行】深沢久氏
【指定コメンテーター】杉淵鉄良氏
テーマ 「ゲストティーチャーを活用した道徳授業・道徳教育」
地域で生活してらっしゃる方をゲストティーチャーとしてお呼びして、生徒自身が自ら関りのある様々な人との関係を深めあうきっかけを作り、その生き方・専門性から学び取るという実践を紹介してくださいました。
テーマ「学校を立てなおす、今必要とされる生徒指導~『あ・し・へ・そ・は・い』運動の実践を通して」
「荒れた状態」であった学校を変えるために今必要なことは、「基礎への立ち返り」だと考え、「あいさつをする」・「姿勢を良くする」・「返事をする」・「掃除をする」・「履物をそろえる」・「いすを入れる」を徹底させる「あ・し・へ・そ・は・い」運動を学校ぐるみで推し進めているという実践を紹介してくださいました。
テーマ「子どもをガラリと変える音読指導」
本来子どもが持っている外に向かっていく力を引き出し、クラスを元気にしようと考えたのがきっかけで、音読指導を始めたそうです。効果的に指導していくため、音読年間指導計画を実際に作り(資料として配られました)、「表現力の向上」・「学級規律の確立」・「心の育成」を目指し、実践されているそうです。
テーマ「子ども達がいきいきとするパソコン学習への挑戦~ローマ字打ちを鍛えることを通して~」
小学校の子どもたちに「超高速ローマ字打ち」を教えた実践!これからの時代を生き抜くために絶対に必要なパソコンの技術!そのパソコンの技術を身につけさせるために一番初めにやらなければならない「超高速ローマ字打ち」をゲームをすることを通して楽しく教えていく実践を紹介してくれました。
土作彰氏 | 菊池省三氏 | 深沢久氏 | 上條晴夫氏 | 杉淵鉄良氏 | 横山験也先生 | 緒方茂先生 | 桑原健介先生 | 堀衣世先生 | 高木克明先生
取材班
菅野祐太

早稲田大学教育学部2年(取材時)。日本教育再興連盟学生事務局員。
コメント:頑張ってる人が頑張った分だけ誉めてもらえるような社会を作りたいです。
住吉翔太

東京大学教育学部3年(取材時)。日本教育再興連盟学生事務局員。